ガス衣類乾燥機「乾太くん」の冷却運転の仕組み
2025/03/29
共働き世帯や洗濯物の量が多いご家庭にとって、毎日の洗濯は時間との戦いです。そんな中、ガス衣類乾燥機「乾太くん」は、短時間でふんわり仕上げてくれる便利な家電として人気を集めています。
しかし、「乾太くん」を使い終わった後も動いている、または続けて使おうとしたら「連続して使えない…」と感じたことはありませんか?
「乾太くん」には安全装置がいくつも搭載されており、そのひとつが『冷却運転』です。本記事では、冷却運転の仕組みや発生条件、適切な対処法について詳しく解説します。
冷却運転とは?
冷却運転とは、乾燥運転後にドラム内の温度を下げるために自動的に行われる運転モードです。乾燥終了後、ドラム内の温度が高温になっているため、そのまま衣類を取り出すとやけどのリスクがあるほか、衣類に残った油分が自然発火する可能性もあります。
そのため、安全対策として乾燥機は自動的に冷却運転に移行します。冷却運転中はドラムの回転と送風が行われ、通常約20分間継続します。これにより、衣類や乾燥機内部の温度を安全なレベルまで下げ、取り出し時のやけどや機器の過熱を防ぎます。
冷却運転が開始される主な状況
冷却運転が開始される主な条件は以下の2種類です。
1. 通常の乾燥運転終了時
ガス燃焼を伴う乾燥運転を行った場合、乾燥終了後に必ず冷却運転が作動します。季節や気温に関係なく、一定時間冷却運転が続きます。一方、送風のみの運転では冷却運転は作動しません。
2. 異常過熱検知時(運転中の冷却運転作動)
乾燥運転中に機器内部の温度が上昇しすぎた場合、冷却運転が強制的に開始されます。
・ドラム内の温度が75℃、排湿温度が50℃を超えた場合
・ガス供給が正常に行われなかった場合(立ち消え安全装置の作動)
このような状況では、安全装置が作動し、冷却運転へと切り替わります。
冷却運転の動作(デラックスタイプ・スタンダードタイプ)
【デラックスタイプ】
乾燥終了後、ドラム内が高温になっているため、1分後から自動的に冷却運転を開始します。
・冷却運転の流れ
◦ 3分間の連続運転
◦ 最大40分間のドラム間欠運転(約4分ごとに1分間ドラム回転)
◦ドラム内の温度が低くなると早く終了
・冷却運転を止める方法
◦「Start/Pause」スイッチを押してドラムを完全停止
◦ ドアを開けた状態で「Back」スイッチを長押し(ピー音が鳴るまで)
【スタンダードタイプ】
乾燥終了後、ドラム内が高温になっているため、1分後から自動的に冷却運転を開始します。
・冷却運転の流れ
◦ 3分間の連続運転
◦最大32分間のドラム間欠運転(約4分ごとに1分間ドラム回転)
◦ドラム内の温度が低くなると早く終了
・冷却運転を止める方法
◦「Start/一時停止」ボタンを押してドラムを完全停止
◦ドアを開けた状態で「入/切」スイッチを長押し(ピー音が鳴るまで)
運転中に冷却運転が作動する原因
1. 洗濯物の量が多すぎる
洗濯物を適正容量以上に詰め込むと、内部の通気性が悪化し、乾燥効率が低下します。結果的に機器内部の温度が異常に上昇し、安全装置が作動して冷却運転に切り替わることがあります。
適正量を超えないように洗濯物を投入することで、乾燥効率を高め、冷却運転の発生を防げます。
2. 糸くずフィルターの目詰まり
フィルターが目詰まりすると空気の流れが妨げられ、内部温度が上昇します。このため、異常過熱と判断され、冷却運転が作動します。
乾燥機を使用するたびに糸くずフィルターを清掃するクセをつけ、通気性を確保しましょう。定期的な清掃が、冷却運転の不要な発生を防ぎます。
3. 通気性の悪い衣類の影響
バスマットや厚手の衣類など、通気性の悪いものを大量に乾燥させると、フィルターがふさがれて内部の空気の流れが悪くなります。これにより、温度が上昇し、冷却運転が発動することがあります。
バスマットや厚手の衣類を乾燥させる際は、少量ずつ乾燥させたり、自然乾燥と併用するなどの工夫をしましょう。
エラーコード【2桁】が点滅している場合
取扱説明書もしくはコンタクトセンターやお買い上げの販売店に連絡をして原因を確認しましょう。修理が必要な場合もあります。
まとめ
「乾太くん」の冷却運転は、安全のために設けられた重要な機能です。しかし、異常過熱による冷却運転は、適正な使い方や定期的なメンテナンスを行うことで防ぐことが可能です。
● 適正な洗濯物の量を守る
● フィルターのこまめな清掃を行う
● 通気性の悪い衣類は分けて乾燥させる
これらのポイントを意識することで、「乾太くん」をより快適に、効率的に活用できます。