トイレってどうやって流れるの?
2024/08/24
トイレってどうやって流れるの?
各住居に1つ以上は設置されているトイレ。みなさんはトイレの仕組みを知っていますか?
トイレと言っても、複雑な機能はトイレタンクと温水便座(ウォッシュレットなど)の2つの部位に絞られます。今回はトイレタンクについて一緒に勉強しましょう!
まずはトイレタンクの内部構造を覗いてみましょう!
※この度の紹介するトイレタンクは電子機器のないタイプです
A 止水栓
水道管からの給水を止めたり、水の量を調整したりできます。触る頻度の少ない部品なので固着して固くなっている場合があります。
B ボールタップ(ピストンバルブ/浮玉/アーム/手洗管ホース)
タンク内へ給水する部品です。浮玉の浮き沈みに連動して、ピストンバルブが上下し、給水・止水をコントロールします。また、給水中は手洗管ホースとタンク内に水を送ります。
C フロート弁(ゴムフロート/オーバーフロー管)
タンク内から便器へ配水する部品です。レバーをひねるとくさりを介してゴムフロートが跳ね上がり、タンクに水を溜めたり、便器に水を流したりします。また、タンク内に一定以上の水量が貯まってしまった場合、オーバーフロー管を通じて便器へ排水されます。
D レバー(ハンドル)
主にタンクの右側についている操作部品です。トイレ機能のスタート部分です。
水の流れる仕組み!
レバーをまわすと、レバーとくさりでつながったフロート弁が持ち上がり、タンク内の水が便器に流れていきます。
また、タンクの水位が下がると共に浮玉も下がり、ピストンバルブが開いて、タンク内に給水がされはじめます。給水されてきた水の一部がタンク上部の手洗管ホースを通ってからタンク内に溜まります。手洗管のないタイプのトイレタンクは直接タンク内に水が溜まります。
レバーの大/小の違いについては、大はフロート弁が最大まで跳ね上がり、タンク内の水がなくなると自重で閉じます。小はレバーをひねっている間フロート弁が持ち上がり、レバーを戻すと水圧で閉じるようになっています。
フロート弁が閉じるとレバーが元の位置に戻ります。タンク内には引き続き給水され、浮玉が上がりきるとピストンバルブが閉じて、タンクへの給水が止まります。
ここでちょっとしたトイレ知識を
皆さんは、普段トイレを流す時にレバーについて考えたことがありますか?
ほとんどすべてのトイレのレバーに「大」と「小」がついているかと思います。
このレバー、なんとなく使っている方が大半だと思います。大便をした場合には「大」の方を、そしておしっこの時が「小」の方へ回す。この感覚の方が多いのではないでしょうか?
お知りになられている方もおられるかと思いますが、レバーにはちゃんとした使い分けがあります。
本来の意味は、
・
・
・
紙などを流すときに「大」、
液体のみを流す場合が「小」となります。
つまり女性の場合は、いかなる場合でもトイレットペーパーを流しますので「小」を使うことはないということですね!
最近は節水型の省エネトイレも増えておりますので、間違った認識の方は使い方を改めないと「流し切れない」「流れていない」「流れなくなる」といった故障や不具合の原因となってしまいます。
また、トイレが詰まった場合でも、1回の洗浄で流れる水は、ギリギリ便器内で受け止められる構造となっております。2回連続で流してしまうと便器からあふれてしまいますので、ご注意ください。
ご自身でも修理ができるように
トイレタンクの中は一見複雑そうに見えて、仕組みは意外と簡単です。自分自身で解決できることもたくさんあります。「ボールタップ」「フロート弁」といった部品ごとにご自身でも交換が可能になってきました。メーカーの純正品は当然のこと、互換性のある部品でも不具合を解消することができます。
設置年数と使用方法によっては対応部品がないこともありますが、一度お調べになってみてください。
トイレの不具合としては、「水漏れ」「水が出てこない」「水が流れない」の3点が大半だと思います。原因としては、ゴムの劣化(割れ・欠け)・プラスチックの劣化(割れ・欠け)・金属の劣化(サビ・固着)・詰まりが該当します。
また、以前はブルーレットなど手洗管の流水部分に置く消臭剤や洗浄剤の終わりかけの小さくなった固形物がタンク内に落ち、フロート弁と排水管の間に挟まり、「水の流れが止まらない」といった不具合が多かったのですが、最近では充填剤が液体となり、この不具合は少なくなりました。また、便器にスタンプするタイプの洗浄剤も増え、置き型の消臭剤や洗浄剤による不具合は減っております。
水漏れや不具合が発生した場合、まずは止水栓を止めましょう。水漏れの原因を特定して、そのあと、どのくらいお使いのトイレなのか、どのメーカーのどの品番なのか、メーカーにて修理を依頼するのか、ご自身で部品調達して修理するのか、修理費用と交換費用とそれぞれの相場を天秤にかけご検討ください。
流れていかない場合は、排水部分以降に不具合が生じています。設置されているトイレだけが詰まっている場合には、すっぽんと呼ばれる「ラバーカップ」を利用することで解消するかもしれません。
また、そのトイレの先のほうの配管から詰まっている場合もあります。トイレの不具合にはなるのですが、もし排水管に原因があるとすれば、水道業者や洗管業者の領分となってきてしまいます。マンションであれば管理人、賃貸物件であれば管理会社にご相談ください。
私たち神明プランニングにもお問合せしていただけましたら、何かお伝えできることがあるかもしれません。
さいごに
今回は、トイレタンクの構造とトイレの流れる仕組みについてご紹介させていただきました。
最近の家庭向けトイレでは、フタの自動開閉、自動排水などの機能が付いたセンサー式の便座(ウォシュレット)のついたトイレが主流となりつつあります。
ただし、使い勝手が良くなるとともに、今までのトイレと違いセンサーなどの電子制御部品が内蔵されておりますので、電子機器のない便器なら10年から15年の寿命と言われておりますが、白物家電と同じように10年前後でのトイレ交換が必要になるかもしれません。
弊社では、便座(ウォシュレットなど)の交換、便器の交換、トイレタンクの交換、トイレ室のスポットリフォームに携わらせていただいております。
前述させていただいておりますが、トイレに関する不具合やお困りごとなど、お問い合わせしていただけましたら、何かしらお手伝いできることがあるかもしれません。どうぞお気軽にお問い合わせください。
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※弊社HPリニューアルに伴い、過去のHPコラムの日付が「2023-12-30」などのリニューアルされた日付で表記をされております。